十勝には、小人の気分が味わえる町があります。
北十勝に位置する足寄(あしょろ)町では、なんと人の背丈よりはるかに高い大きな大きなフキが育てられています。
「ラワンブキ」と呼ばれるそのフキは、アキタブキの一種で、足寄町の螺湾(らわん)地区で自生及び栽培されています。
6~7月が旬で、高さは、約2~3m、高いものだと4mを超すものも育ちます。茎は10cm、葉っぱは1.5mほどの大きさ。すっぽりと人が隠れることのできる巨大な傘のようなサイズです。
この日本一大きなラワンブキは地元の人たちに大切に管理され、種や苗などは持ち出し禁止となっていて、 2001年には北海道遺産に選ばれています。
間近で見たい場合は「ラワンブキ鑑賞ほ場」がおすすめ。ずらっとラワンブキが並んだ散策路が整備されているので、小人気分でラワンブキの下を歩くことができます。
ちなみに、アイヌ語で小人を「コロポックル」と言います。意味は「蕗(フキ)の下の人」。まさにコロポックルです。
ラワンブキは食用として広く親しまれています。香りが良く柔らかくシャキシャキとした食感で、ミネラルや食物繊維が豊富です。十勝のスーパーでは調理に便利な水煮が野菜コーナーに普通に並んでいます。旬の時期には、足寄の直売所で瑞々しい生のラワンブキを購入できます。
初夏の十勝に訪れる際は、足寄町でコロポックルになってみませんか?